■素直になれる1:心斎橋マリーシンシア 宮崎 明
挙式前の打ち合わせでは、ほとんど新婦さんとのお話しが主体ですので、結婚をなさってから時間が経っても新郎さんより新婦さんの方が印象に残っていることが多いです。
しかし、かなりアクの強い新郎さんなどは、年月が過ぎてもハッキリと覚えておりまして、『元気でいらっしゃるかナ』とたまに思い出すことがあります。
ある年の春のことです。お客様の紹介で、式場を探してほしいという連絡が入りました。
それではお会いしましょうと待ち合わせを致しましたが、来られたカップルの新郎は大工さんで、まだお若く、剃り込みを入れて眉が薄く、ソノ筋の方と間違えるような雰囲気の方でした。新婦さんはおとなしくて、蚊の鳴くような声で話されて体の弱そうな方でした。
お話しを伺ってみると、両方のご両親はもともと結婚に賛成ではなかったのですが、既に同棲をしてるということでもあるので、結婚式を挙げることに同意をしてくれたとの事でした。ただ費用は出来るだけ自分たちでまかなうようにということです。
お二人のご希望は、出席者が50名でホテルか総合結婚式場、衣裳は和装とドレス2点を着たいとのこと、
しかしお二人の貯金と期待できるお祝い金の両方で150万くらいしか予算がないらしいのです。(つづく)
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